第72回 牛乳・乳製品から食と健康を考える会 開催

11. 評価結果(案)

現行の飼料規制等のリスク管理措置を前提とし、牛群のBSE感染状況、感染リスク及びBSE感染における牛と人の種の壁の存在を踏まえると、5カ国に関しては、30カ月齢以下の牛由来の牛肉及び牛内臓(扁桃及び回腸遠位部以外)の摂取に由来するBSEプリオンによる人でのvCJD発症は考え難い。
これらの知見を総合的に考慮すると、

《国内措置》(日本)
  • 検査対象月齢:規制閾値が「20カ月齢」の場合と「30カ月齢」の場合のリスクの差は、あったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できる。
  • SRMの範囲:「全月齢」の場合と「30カ月齢超」の場合のリスクの差は、あったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できる。
《国境措置》(アメリカ、カナダ、フランス、オランダ)
  • 月齢制限:規制閾値が「20カ月齢」(フランス・オランダは「輸入禁止」)の場合と「30カ月齢」の場合のリスクの差は、あったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できる。
  • SRMの範囲:「全月齢」 (フランス・オランダは「輸入禁止」)の場合と「30カ月齢超」の場合のリスクの差は、あったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できる。

平成23年12月 厚生労働省からの食品健康影響評価の諸間内容

12. 出生コホート研究の実例

日本におけるBSE発症牛の出生年月と確認年月のコホート研究の実例を示す。
横軸は生まれた年を示し、縦軸は月齢を示す。赤の丸はBSEが確認された年月日とその時の月齢をグラフ上に示している。1996年に生まれた牛で2001年に62~63カ月齢で1頭目が見つかっている。このグラフを見ると、発生にパターンがあるのがわかる。発見した年で見るとBSEは終わっていないように見えるが、生まれた年を見ると、1996年で生まれた牛が感染を受け、これが餌になり2001年生まれに見つかっている。2001年に飼料規制を行ったため、餌に回ることが無くなったため、2004年及び2008年に出る可能性があったものを止めることができている。2008年生まれのものは、今年~来年に5歳になるため、現在注目している。

出生コホートの考えたの実例

13. おわりに

11月6日に、BSE対策の管理措置の見直しに関し、薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会で議論された。
国内措置として、

  • BSE検査の対象月齢を、現行の20カ月齢超から、30カ月齢超に引き上げる。
  • 現行の特定部位である全月齢の頭部(舌及び頬肉を除く。)、せき髄及び回腸遠位部から、30カ月齢以下の頭部(扁桃を除く。)及びせき髄を除外する。

輸入措置として、

  • 現行でも輸入が可能となっている米国及びカナダに加え、フランス及びオランダからの輸入を可能とする。
  • 現行の20カ月齢以下から、30カ月齢以下に月齢制限を引き上げる。
  • 現行の頭部(舌及び頬肉を除く。)、せき髄、せき柱及び回腸遠位部から、上記の月齢条件を前提として、扁桃及び回腸遠位部に見直す。

タイムスケジュールとして、来年の4月1日を目指して変更する方向になっている。

1 2 3 4 5 6