乳と乳製品のきほん知識

練乳の製造方法

練乳はどのようにして作られるのですか。

練乳には、無糖のものと加糖のものがあります。

無糖練乳(エバミルク)

原料乳→標準化→荒煮→濃縮→均質化→冷却→再標準化→パイロット試験→充填→封缶→減菌→冷却

  • 標準化
    製品の規格に合わせ、乳脂肪分と無脂乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分)の割合を調整します。
  • 荒煮
    濃縮前に加熱殺菌することを荒煮といいます。
    通常は95~100℃で10~15分間ですが、120℃数秒間の超高温瞬間殺菌を行なうこともあります。
    目的は
    ・製造に有害な働きをおよぼす酵素を破壊する。
    ・滅菌時に凝固するのを防ぎ、適度な粘度をつける。
  • 濃縮
    濃縮機(エバポレーター)で水分を蒸発させ、約 2/5~1/2(比重1.051~1.061程度)まで濃縮します。
  • 均質化・冷却
    脂肪の分離を防ぐために均質化を行ない、ただちに10℃以下に冷却します。
  • 再標準化
    乳固形分を規格に合わせるため、乳脂肪分を再調整します。
  • パイロット試験
    (7)充填(8)滅菌後に凝固したり、粘度が下がるのを防ぐため、滅菌時と同じ条件で熱安定性を確認し、滅菌条件を決めます。
  • 充填・封缶
    密封後滅菌するため、缶の上部に適当なすきまを残して充填し、封缶します。
  • 滅菌・冷却
    115~118℃で15~30分間加熱滅菌し、冷却します。

加糖練乳(コンデンスミルク)

原料乳→標準化→加糖→荒煮→濃縮→冷却→充填

  • 標準化
    製品の規格に合わせ、乳脂肪分と無脂乳固形分の割合を調整します。
  • 加糖
    細菌の増殖を抑制し、製品の保存性を与えるため、しょ糖を加えます。しょ糖は高度に精製された純度の高いグラニュー糖を用います。
  • 荒煮
    通常80~83℃で5~10分間、または超高温瞬間殺菌を行ないます。
    目的は
    ・製品に有害な働きをする酵素を破壊する。
    ・添加したしょ糖を完全に溶かす。
    ・濃縮時に加熱面への焦げつきを防ぎ、蒸発をすみやかにする。
    ・たんぱく質に適当な熱変性を与えて製品の濃厚化をおさえる。
  • 濃縮
    濃縮機(エバポレーター)で水分を蒸発させ、約 2/5(比重約1.306)まで濃縮します。
  • 冷却
    濃縮したものを、そのままにしておくと、乳糖は徐々に大きな結晶を作りサンディ(砂状)とよばれるザラつきがでます。これを防ぐために、微粉末化した乳糖結晶を加え撹拌しながら冷却し、過飽和の乳糖を強制的に微細な結晶として析出させ、なめらかな状態にします(シーディング)。
  • 充填
    冷却後約12時間放置して、練乳中に含まれる気泡を完全に発散させたあと、あらかじめ殺菌、乾燥した缶やプラスティック容器に充填します。
    充填後は加熱滅菌しないので、容器内に空気が残らないようにします。