第80回 牛乳・乳製品から食と健康を考える会 開催

次に減塩の問題についてお話いたします。以下のグラフは、国民健康・栄養調査で年ごとに食塩を一日当たりどれ程摂取しているかを調査したものです。平成24年では、1日平均が10gを少し超えた量を摂取しています。

成人の食塩摂取量の平均値と目標値

目標とすべき摂取量は、以下の表で示したとおりです。今後、更に減塩を進めなければならないことになります。

各種食塩の摂取基準

先ほどのグラフでも分かるとおり、年々食塩摂取量は減ってはきていますが、ここにきて下がり方が緩やかになってしまっています。今後、世界的な基準であるWHO/FAOの目標値5gにするためには更なる減塩、食塩摂取量を減らさなければなりません。
国連総会ハイレベル会合宣言より提唱された5つの課題をお示しします。これによると喫煙の問題に続く2番目の課題として挙げられているが食塩摂取量の問題です。マスメディアキャンペーンや食品企業の自主的な活動によって減塩を進めることが謳われています。

非感染性疾患(生活習慣病)対策のための5つの課題

日本人の長寿を支える健康な食事のあり方に関する検討会が、食事パターンの基準を10月16日にまとめました。来年4月以降から実施されます。
その厚生労働省のプレスリリース「健康な食事」の食事パターンに関する基準の内容と留意事項では、食塩の基準に関する記述に「単品」の場合は、料理ごとに1食あたりの食塩含有量は1g未満であることが示されています。お弁当のような主食・副食・副菜を組み合わせた場合は、3g未満とされています。また、1日の食事にあわせて牛乳・乳製品、果物を摂取することも書かれています。この基準をクリアーした場合につけることができるマークも制定されました。この塩分量をクリアーすることはかなりハードルが高いといえます。
こういった、背景の中で現代日本人の栄養問題についての記述です。これは「和食の課題」と言って良いと思います。

現代日本人の2大栄養問題

日本人の2大栄養問題は「食塩の摂取過剰」と「カルシウムの不足」が挙げられます。先ず、減塩運動を進めるなかで次のような困難な状況があります。
(1)「だしの旨みで減塩」の指導では、薄味に限界があり、これ以上の減塩は困難となっています。また、手間がかかり働く女性は調理時間が確保できないことなどが障害となっている。
(2)食の外部化(外食・中食)がさらに進んでいる。外食・中食では、旨味の関係で高塩分となりがちとなっている。
という問題に対して血圧降下機能を持ち、だしの代わりに旨みの出せる牛乳を使うことによって効果がある。また、カルシウム不足についても牛乳の持つカルシウムを多く含み吸収率も良い機能が役立つと考えます。
こういったことから、牛乳を「減塩運動支援」に使用し、更に和食に活用する「乳和食」として提案しております。

3. 乳和食の展開と減塩運動

昨年から展開している「乳和食」の活動です。

乳和食の展開と減塩運動-1

乳和食の展開と減塩運動-2

NHK総合テレビ等で乳和食を紹介

2014年グルマン世界料理本大賞を受賞

4. 今後に向けて

・乳和食のコンセプトは減塩。減塩のツールとして乳和食の更なる定着を。
・健康長寿のための減塩運動の推進と実践へ。減塩意識、必要性の認識と味覚の体感
・一方減塩ニーズは、まだまだ未充足。どうしたら減塩できるの。
 外食、中食、加工食品、多様な減塩料理法の普及が必要。
→牛乳・乳製品の和食文化への融合定着

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